長いトンネルを進んでいく。歩いていく、というよりもトンネルの出口の強い光がどんどん近付いてくるという感じだ。近付けば近付くほど光は大きく、強くなり、中に何があるのかは全く見ることができない。でも、ずっと心待ちにしていた懐かしい人、この世で一番会いたい人とのやっとの再会のように、胸が高鳴ってくる。自分の鼓動の早さに驚いた。自分のものではないかのようだ。懐かしさで一杯の胸は、苦しいくらいにきゅっとしめつけられる。目頭が熱い。思い出しそうで思い出せない、でも忘れられない何かが、体の奥から湧き出してくるような不思議な気持ちだ。それを探るように、体全体が反応している。意識はあるが手足は自分のものではないくらい重い。光が一層近付くと、それと共に記憶の糸が一本一本つながっていく。
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